焼酎といえば芋、米、麦、そば、トウモロコシなど種類が豊富で、飲み方もストレート、ロック、水割り、お湯割り、までバリエーション豊かですよね。
健康にも良く、チューハイ(焼酎ハイボール)にすると美味しくてコスパも良くて魅力たっぷりのお酒です。
今回はそんな焼酎の作り方に関してお話していきます。
焼酎甲類と乙類の違い
さて作り方に入る前に焼酎には甲類と乙類という2種類があることをご存知でしょうか?
2つの違いは作り方の違いのことで、甲類は連続式蒸留器を用いて作られたもの、乙類は単式蒸留器を用いて作られたものです。
甲類のことを連続式蒸留焼酎といい、乙類のことを単式蒸留焼酎ということもあります。
甲類の方が比較的飲みやすく、乙類は原材料の特徴を生かした風味豊かな味わいを楽しめるという違いがあります。
焼酎甲類の作り方
焼酎甲類の原料は糖蜜、麦、トウモロコシなどがあります。
糖蜜以外の原料の場合は蒸した後、麹を入れて糖化させます。
そして糖蜜又は糖化させた原料に酵母を加えます。
酵母が原料をブドウ糖に分解してアルコール発酵を行います。
3~5日程度の発酵で10%程度の発酵液ができます。
この発酵液を連続式蒸留器で蒸留します。
連続式蒸留器は数本の蒸留器を用いることから、高純度のアルコールが取り出せます。
ここに加水して36度未満まで下げて、焼酎甲類が完成します。
(焼酎甲類・鏡月の高級プレミアム版)
焼酎乙類の作り方
焼酎乙類は米、麦、サツマイモ、そばなどのでんぷん質材料を用いて作られます。
まずはどの原材料の場合も米か麦を蒸して蒸米(又は蒸麦等)を作り、その蒸米に麹菌を加えます。
そして麹菌が米の中のでんぷんを分解してブドウ糖に変えて、蒸米が米麹の状態になります。
このあたりの工程は日本酒の作り方ととても似ています。
次に1度目の仕込みとして、発酵タンクに同量程度の米麹と水、そして少量の酵母を加えます。
麹により作られたブドウ糖を酵母が食べて分解することでアルコールが作られます。
このアルコール発酵を行いながら、酵母の数を増やします。
ある程度酵母の数が増えたら、2度目の仕込みとしてさらに蒸した原材料(米、麦、サツマイモ等)と水を加えてさらに発酵させます。
この2次仕込みで入れる材料で米焼酎、麦焼酎、いも焼酎という種類が決まります。
そして10~14日程度の発酵により、アルコール度数14%程度のもろみができます。
このもろみを単式蒸留器に入れて蒸留を行います。
連続蒸留器に比べて45度以下程度と純度の低い蒸留を行うことで、アルコール分以外の原材料由来の成分も取り入れることができます。
その後貯蔵・熟成を行った後、水を加えて出荷時のアルコール度数に調整して完成となります。
(定番の焼酎乙類のいいちこ)
おさらい
最後に焼酎の作り方のおさらいをしましょう
- 甲類
- 原料を蒸し、麹を入れて糖化(糖蜜ならそのまま使用)
- 酵母を加えてアルコール発酵
- 連続式蒸留器で高純度アルコールを抽出
- 加水して36度未満にして完成
- 乙類
- 米(麦)を蒸した後、麹を入れて米麹に
- 米麹と水と酵母を加えてアルコール発酵(1度目の仕込み)
- さらに原材料(米、麦、サツマイモ等)と水をいれてアルコール発光(2度目の発酵)
- できたもろみを単式蒸留器で蒸留
- 熟成後、加水してアルコール度数を調整して完成
終わりに
今回は焼酎の作り方をお話していきました。
焼酎の作り方を知ることで、焼酎を飲んだり、選んだりするときにも楽しみが広がるのではないかと思います。
それでは、みなさまの参考になりましたら幸いです。
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